ボトックス注射は筋肉の過剰な働きを抑え、しわの改善効果や顔のエラ張りを抑えるなどの効果が期待できます。しかし、ボトックス注射の副作用にどのようなものがあるのか気になっている方は多いでしょう。
当記事では、ボトックス注射の8つの副作用を説明します。またボトックス注射の副作用を回避する方法や失敗してしまったと感じた際の対処法もまとめました。ボトックス注射の施術を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ボトックス注射の8つの副作用

アラガン社のボトックス注射は厚生労働省から製造販売の承認を受けており、世界80ヶ国以上で使用されています。実績が豊富な治療である一方で、副作用や施術のリスクも伴います。ここでは、ボトックス注射の8つの副作用を紹介します。
①不自然な表情になる
ボトックス注射を打った後にぎこちない表情、不自然な表情になるケースがあります。
ボトックスは本来、筋肉の働きを抑えて顔のエラ部分をすっきりとさせたり、眉間のしわを改善したりといった効果が期待できます。しかし、制限する必要がない筋肉の働きを抑えてしまうと、思ったように表情筋を動かせず、不自然な表情になる場合があります。
また、表情筋は複数の筋肉で均衡を保って表情を作っています。ボトックス注射で働きを抑えた筋肉と反対の作用をする筋肉が無意識に強く働いて、意図せず表情が変わってしまう場合もあります。
②噛む力が弱くなる
ボトックス注射でエラ張りを改善し、小顔を目指す場合は咬筋と呼ばれる噛むときに使う筋肉の働きを抑えます。その結果、普段よりも噛む力が弱くなり、食事の際に違和感を覚えることがあります。
一時的に食事中に違和感があることはデメリットにも捉えられます。一方、普段の生活から強い力で噛み締めている方や寝ている際に歯軋りをしている方の顎や歯への負担を軽くできるといった点は、ボトックス注射のメリットです。
③左右非対称な見栄えになる
ボトックスを顔に注射した際、効き方に左右差が出ることで、左右非対称な見栄えになる場合があります。
同じ量のボトックスを注射した場合でも左右非対称な見栄えになる際は、ボトックスを注射する場所や深さが微妙に異なっている可能性があります。また、元々左右にあった筋力差がボトックス注射によって目立つことも原因の1つです。
ボトックス注射が効くまでの時間差が左右にあり、まだ均等に効果が出ていないだけの場合もあります。
④皮膚がたるむ
ボトックス注射で表情筋の働きを抑えることで、皮膚のたるみが生じる場合があります。肌は表皮と真皮、皮下組織で構成されており、その下で筋肉が皮膚を支えています。
ボトックス注射で筋肉の働きを抑えた際に、皮膚を支える力が弱くなり、たるみが起きる仕組みです。特に、肌の弾力が加齢とともに失われやすく、ボトックス注射によって筋肉が細くなった際に皮膚の余った部分がたるみになりやすい傾向です。
⑤意図しない場所の発汗が増える
ボトックスの注射によって意図しない部位の発汗が増える場合があります。
ボトックス注射は多汗症の改善にも使用され、ワキや手・足の汗を抑えられます。しかし、特定の部位から出る汗の量を抑えても、全身から出る汗の量を大幅に減らせるわけではありません。ボトックス注射で汗を抑えた部位とは別の場所で、発汗が増える可能性があります。
汗を抑えるためにボトックス注射を検討している場合は、医師と相談してリスクや副作用についてしっかりと理解しましょう。
⑥アレルギー反応
ボトックス注射でアレルギー反応が生じる方が稀にいます。ボトックス注射に使用される成分「ボツリヌストキシン」によるアレルギー反応の可能性は低いです。しかし、製剤の他の成分や注射針の金属などにアレルギー反応が起こる場合があります。
アレルギー反応が起きた場合、腫れやかゆみ、赤みが現れますが、1週間程度でおさまることが多いです。ただし、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤な反応を起こす可能性も考えられます。何かしらでアレルギー反応を過去に経験された方は、カウンセリングの際に医師に伝えましょう。
⑦腫れや内出血
ボトックス注射に限った副作用ではありませんが、腫れや内出血が起きる場合があります。注射の際に血管に注射針が当たることが原因です。
特に体温が上がったり、血流が促進されたりすると腫れや内出血が起こりやすくなります。施術直後は長時間の入浴やサウナ、激しいスポーツ、飲酒は控えてください。
もし内出血や腫れが出た場合、お化粧は施術後すぐに可能であるため、コンシーラー・ファンデーションでカバー可能です。腫れや内出血はおおよそ2週間程度でおさまるでしょう。
⑧慢性的な頭痛が出る
ボトックス注射の副作用として、慢性的な頭痛が挙げられます。ボトックス注射によって筋肉の働きを抑えると、今までと違った筋肉の使い方になり、他の部位にコリや疲れを感じる場合があります。コリや疲れが原因で脳への血流が低下すると、頭痛が生じるリスクにつながります。
ボトックス注射後の頭痛は、筋肉の使い方の変化に慣れることで、次第におさまることが多いです。1週間から1ヶ月程度で頭痛が気にならなくなることが多いですが、もし数ヶ月以上頭痛が続く場合は、医師に相談しましょう。
ボトックス注射の副作用による失敗を回避する方法

ボトックス注射は副作用が起こる場合があります。しかし、適切な対処を心がけることで、副作用のリスクは下げられます。以下では、ボトックス注射の副作用での失敗を避けるコツを紹介しましょう。
技術と実績がある医師の施術を受ける
ボトックス注射で副作用・失敗を避けるためには、できるだけ信頼できる医師の施術を受けましょう。技術と実績が豊富なクリニック・医師ほど信頼性が高いです。
ボトックス注射は注入する場所や量で仕上がりだけでなく、副作用の起こりやすさも変わります。ホームページでクリニックや医師の実績を確認するほか、カウンセリング時に丁寧な説明や疑問への回答の仕方など、信頼できるかを基準にクリニックを選ぶとよいでしょう。
カウンセリング時に仕上がりイメージを明確にする
カウンセリング時に仕上がりのイメージを明確にし、医師と共有しましょう。副作用に限らず、仕上がりがイメージ通りと違うと「失敗」と感じます。自分の要望を具体的に伝えることはもちろん、医師の提案と自分の理解にズレがないか、確認しましょう。
リスクや術後の過ごし方を丁寧に説明するクリニックを選ぶ
施術のリスクや術後の過ごし方など、丁寧に説明してもらえるクリニックを選びましょう。ボトックス注射には副作用・リスクが存在しますが、きちんと説明し、リスクを避けるための取り組みを伝えるクリニック・医師であれば信頼しやすいです。
当院では、お悩みや希望部位をお伺いし、ボトックス(ボツリヌス製剤)の注入箇所・注入量を提案させていただきます。
また、ボトックス注射の施術部位を触ったり揉むと成分が拡散したり効果が弱くなったりする可能性があるため、注意しましょう。
カウンセリングの前に消費者庁で注意事項を確認しましょう。不明点や疑問点があれば、カウンセリングの際に質問していただけると幸いです。分からないことや不安なことを残さずに施術を受けることで、失敗したと感じるリスクを下げられます。
ボトックス注射の副作用で失敗したときの対処法

ボトックス注射の施術を受ける前に、副作用やリスクを避ける対処を施すことが重要です。しかし、すでに「失敗してしまった」と感じている方もいるでしょう。ここでは、ボトックス注射で失敗した場合の対処法を説明します。
治療直後の場合は2週間ほど様子をみる
ボトックス治療後に「失敗した」「イメージと異なる」と感じる場合は、2週間ほど様子をみましょう。ボトックス注射の効果は2週間ほどの時間をかけて徐々に安定します。
まずは施術から2週間様子をみて、ボトックス注射の効果が安定するまで待ってみてください。
一定期間経過して失敗と感じるなら医師に相談する
一定期間経ってもボトックス注射を失敗と感じる場合は、医師に相談しましょう。
ボトックス注射の効果が安定するまで2週間程度かかります。2週間以上経過して仕上がりイメージが希望と異なる場合は、医師に相談して対処を検討してください。
注意点としてボトックス注射で注入した薬剤を取り除き、治療前の状態に戻すことはできません。しかし、ボトックス注射を施術部位周辺に施すことで、筋肉のバランスを整え、仕上がりイメージに近づけられる場合があります。
3〜6ヶ月でボトックス注射の効果はなくなる
ボトックス注射は永続的な効果がある施術ではないため、3〜6ヵ月程度で効果はなくなります。したがって、失敗したと感じた場合でも半年から1年かけて元に戻ることを待つ方法もあります。
ボトックス注射で失敗と感じる内容は人それぞれで、対処法も異なります。失敗を避けるためにも、失敗したと感じた場合も医師に相談して、専門家のアドバイスを参考に対処しましょう。
ボトックス注射の副作用以外の注意点

ボトックス注射には副作用以外の注意点があります。ここではボトックス注射の施術を受ける前の注意点を紹介します。
妊娠中・授乳中の方は治療を受けられない
妊娠中・授乳中の方はボトックス注射の治療を受けられません。ボトックス注射は、妊娠中の胎児や授乳中の乳児への安全性が確かめられていないため、妊娠中・授乳中の施術を禁止されています。
また過去にボトックス注射を受けた場合、最終投与から2回の月経を経るまでは避妊する必要があります。さらに男性も精子にボトックスが影響する可能性を考慮し、ボトックスの最終投与から3ヶ月は避妊しなければなりません。
妊娠の可能性がある男女や授乳中の方はボトックス注射を受けられない点に注意しましょう。
前回のボトックス注射から一定期間が空いていない方は受けられない
ボトックス注射を以前受けている方は、一定期間が空いていなければ再度施術を受けられません。ボトックス注射は、通常半年に1回程度の頻度が施術の目安です。あまりにも高頻度でボトックス注射を受けると、ゆるんだ筋肉が戻らなくなり、表情を作りづらい、たるみが目立つといったリスクが考えられます。
同じ部位は半年程度、部位が異なるとしても3ヶ月程度の間隔を開けて、施術を継続するとよいでしょう。適切な施術間隔は医師と相談の元、決定することが重要です。
まとめ
ボトックス注射には表情が不自然になったり、皮膚がたるんだりといった副作用があります。副作用を避けるためには、実績が豊富で信頼できる医師・クリニックに施術を依頼することや仕上がりイメージを明確に持つことが重要です。
銀座美容クリニックでは安全性や効果の持続期間が長く、厚生労働省承認品であるアラガン社製のボトックスを主に使用しています。また、副作用や仕上がりがイメージと異なるなどの失敗を避ける取り組みを徹底しております。ボトックス注射をご希望の場合は、ぜひ銀座美容クリニックのボトックス施術を検討してみてください。
銀座美容クリニックにお越しの際は、カウンセリングの際にご不明点や疑問点をお気軽にご相談ください。患者様のご要望や状況に合わせたご提案をしつつ、リスクを避ける取り組みや術後の適切な過ごし方を丁寧に説明させていただきます。