「糸リフトは効果がない?」
「本当にたるみを改善できる?」
糸リフトは糸で皮膚をつりあげることで、シワやたるみを解消する治療方法です。糸リフトはメスを使わず傷跡も残らないため、人気の治療となっています。
しかし半永久的な効果はないため、糸リフトの施術で期待できる効果について疑問を抱く方もいますよね。そこで本記事では、糸リフトで期待できる効果や効果を持続させるコツをご紹介します。糸の種類や目的別おすすめの施術も解説するので、本記事を読めばあなたに合った施術方法がわかります。
糸リフトで期待できる主な効果
糸リフトは、医療用の糸で皮膚を内側から持ち上げて顔のリフトアップを行う美容治療です。切開リフトとは違い、傷跡が残らないため、気軽に施術できると人気の治療となっています。そんな糸リフトを行うことで、期待できる効果は下記の通りです。
- たるみ改善・リフトアップ効果
- 肌質改善・美肌効果
では糸リフトで期待できる効果について詳しく解説していきます。
たるみ改善・リフトアップ効果
糸リフトの施術では、医療用の糸で皮膚を持ち上げるように固定するため、たるみ改善やリフトアップ効果などが期待できます。例えば糸リフトにはいくつかの種類がありますが、主流はこめかみや頬の上部あたりから広角に向かって糸を挿入し、糸で直接皮膚を持ち上げて固定する方法です。直接たるみを持ち上げるため、治療の直後からすぐにたるみ改善やリフトアップ効果を期待できるのが糸リフトの特徴となります。
肌質改善・美肌効果
糸リフトは、肌質とも関係しています。糸リフトは、挿入した糸の周囲にコラーゲン組織が大量に作られるため、肌質改善や美肌効果を期待できる施術です。コラーゲンは、皮膚、血管、腱、歯などの組織に存在する繊維状のタンパク質です。体を構成する全タンパク質のうち、約30%を占めています。
基本的に糸というのは、体にとって「異物」です。そのため糸からの刺激を受けることで皮下にある細胞が活発になり、コラーゲンが生成されます。コラーゲンは肌のハリや弾力を保つため、肌質改善や美肌効果だけでなく、リフトアップ効果に繋がるものです。
なおコラーゲンの生成については、糸の挿入から徐々に作られ始め、2週間から1ヶ月ほどかけて増えていきます。そのため美肌効果が現れ始めるのは、治療後から2週間ほど経ってからとなります。
糸の種類で効果が違う?吸収糸と非吸収糸の特徴
糸リフトは種類によって効果が大きく変わります。糸リフトで使用する素材は大きく分けて「吸収性」と「非吸収性」があり、現在主流なのは吸収性です。吸収性は、一定期間で体内に吸収される糸で、現在の糸リフトでは主流となっている施術方法です。吸収性のある糸の特徴は下記の通りです。
- 糸が溶けて吸収されるため、感染症や糸が浮き出るリスクが少ない
- 持続期間が非吸収性よりも短い
- 美肌が期待できるコラーゲンが生成される
吸収性の糸は、非吸収性とは違い、吸収されると効果は薄れることが特徴です。しかし非吸収性のものとは違い、糸が飛び出すリスクや抜糸が必要になるリスクがないため、現在では吸収性が人気となっています。
また吸収される過程ではコラーゲンが生成されるため、リフトアップと同時に美肌効果の期待もできます。溶けてしまうため定期的な施術が必要ですが、リスクが少ないことが魅力の施術です。なお吸収性の糸の中でも大きく分けて3つの種類に分けられます。下記では3つの糸の特徴や効果を詳しく解説します。
糸の種類 | 持続期間 | リフトアップの効果 | 特徴 |
---|---|---|---|
PDO | 約6ヶ月 | 普通 | 持続時間は短いものの、リーズナブルで安心感がある。最も人気の糸 |
PLA | 約1年半~2年 | かなり高い | 糸が硬く、最もリフトアップ効果が高い。安全性も高い |
PCL | 約2~3年 | 高い | 持続力と柔軟性が最も高い。熱に弱く、他の施術との併用が難しい |
PDO(ポリジオキサノン)
PDOは吸収性の中でも、最も人気の糸です。持続時間は約6ヶ月と長くはないですが、値段がリーズナブルな上、外科手術でも使用されるため安心感があります。また糸が分解・吸収される過程で、コラーゲンが生成されるため、顔の引き締めだけでなく小顔や美肌効果が期待できます。
またPDOは、韓国のZISHEL社で開発された糸で、韓国の厚生労働省MFDS(食品医療安全処)の認可もある糸です。日本だけでなく世界中で使用されており、リスクも少なく、初心者の方に最もおすすめの種類となります。
PLA(ポリ乳酸)
PLAは、持続期間が約1年半~2年の持続期間の糸です。糸が硬く、いろんな形状で利用できることから、リフトアップ効果が高い糸とも言えます。先端が丸いので、肌を傷つけにくく、ダウンタイムが少ないことも特徴の1つです。
またPLAは、FDA(アメリカ食品医薬品局)に承認されている糸なので、安全性が担保されています。リフトアップの効果をより高めたい方や安全に施術をしたい方におすすめの糸となります。
PCL(ポリカプロラクトン)
PCLは、吸収性の中でも最も持続期間が長い糸です。柔軟性があり、ゆっくり時間をかけて吸収されていくため、2~3年ほど効果が持続します。またPCLは柔軟性があることから、口元や目元などの動きが多い箇所に使用されることが多く、糸の引き上げ効果も高いためしっかりとたるみを持ち上げてくれることが特徴です。
なおPCLFDA(アメリカ食品医薬品局)にも承認されており、骨細胞を誘導するのに使われる糸なので安心感もあります。熱に弱いため、他の熱を使った美容施術との併用が難しいという弱点もありますが、効果を長続きさせたい方にはおすすめの糸です。
一方で、非吸収性のある糸は、体内で自然に吸収されない糸で、年数が経つと飛び出るなどのリスクがあります。そのため現在はあまり使用されない傾向にあります。そんな非吸収性の糸の特徴は下記の通りです。
- 体内に糸が残る
- 持続期間は吸収性よりも長い
- 顔の引きつりや糸の飛び出しなどのリスクがある
非吸収性は糸が体内に吸収されないため、吸収性よりも持続期間が長いのがメリットです。しかし効果は半永久的に持続するものではありません。特に加齢や接触により糸についている棘(コグ)が外れた場合などに効果を失います。
また持続期間は約3年ですが、体内に異物が残り続けることで炎症を起こしたり、加齢で糸が浮き出たりするというリスクがあるのも事実です。万が一糸が浮き出ると抜糸が必要になります。そのため持続期間が長かったり効果が高かったりするものの、リスクが高いという理由から、現在は非吸収性ではなく吸収性の糸が主流です。
顔全体
糸リフトを顔全体に行うことで、様々な効果が期待できます。特に下記のような効果を得るために、糸リフトの施術をする方が多いです。
- フェイスラインの引き締め
- 頬のたるみ改善など
特にフェイスラインなどは、年齢を重ねるとたるみが顕著に見られる場所です。輪郭がぼやけたり、二重顎の原因になったりするため、全体的に顔が大きく見えます。しかし糸リフトの施術で糸を皮膚の下に挿入して物理的に引き上げることで、たるみが解消され、シャープな輪郭ができあがります。
また頬がたるんできた方にも顔全体の糸リフトは効果的です。糸リフトを顔全体に行うことで、頬のたるみが引き上げられ、頬骨のラインもはっきりします。シャープで立体感のある顔立ちも実現でき、小顔効果も期待できます。
部分的な施術
糸リフトでは、部分的な施術も可能です。特に下記のような部分のシワやたるみをなくすために、施術する方が多いです。
- ほうれい線
- 目元
- 眉間など
例えばほうれい線などは、加齢とともに刻まれる部分です。顔の中央に位置するため目立ちやすい場所なので、ほうれい線が深くなると一気に老けた印象にもなります。しかし糸リフトを用いてほうれい線にリフトアップすることで、ほうれい線が薄くなり、若々しくフレッシュな表情を取り戻せます。
また目元も年齢が現れやすい部分です。年齢を重ねると、目の周りの皮膚は軽くなり、たるみやシワが目立ちやすくなります。しかし目元を糸でしっかりと引き上げることで、たるみやシワなどを薄くでき、フレッシュな目元を作ることが可能です。また糸は肌の内側でコラーゲンを生成する効果もあるため、ツヤがありふっくらとした目元も作れます。
糸リフトの効果の持続期間|長持ちさせるコツも紹介
上記では糸リフトを顔全体や部分的に行う効果について説明しました。たるみの引き上げや美肌に効果的な糸リフトですが、一定期間で体内に分解吸収される素材なため、効果は永続的ではありません。そこで下記では、糸リフトの種類や部位ごとの持続期間や長続きさせるコツを解説します。
糸の種類や施術部位によって異なる
糸リフトの効果の持続期間は、糸の種類や施術部位によって異なります。糸ごとの具体的な持続時間は下記の通りです。
- 吸収性:約半年ほどのものから2~3年ほど
PDO(ポリジオキサノン):約6ヶ月
PLA(ポリ乳酸):約1年半~2年
PCL(ポリカプロラクトン):約2~3年 - 非吸収性:約3年〜
吸収性のある糸は、皮膚に吸収されるため持続期間が短いです。糸の種類によって持続時間が異なりますが、最も持続時間が短いPDOは、約6ヶ月ほどしか効果が続きません。
一方で非吸収性は、持続期間が長いという特徴があります。リフトアップの効果も高いため、「非吸収性の糸のほうがいいのでは?」と思われる方もいるでしょう。しかし糸が飛び出すなどのリスクがあったり、抜糸の必要性があるというデメリットもあります。そのため定期的な施術は必要ですが、現在はリスクがより少ない吸収性のある糸での施術が主流となっています。
糸リフトは顔の部位によって皮膚の厚さや筋肉量などが異なるため、施術部位によっても持続時間が異なります。例えば下記のような部位は糸リフトの効果が高い部位です。
- 頬:皮膚が厚く、筋肉の動きが少ないため、糸が安定しやすい。
- 顎のライン:皮膚が硬く、糸が外れにくいため、糸リフトの持続性が高くなる。
上記のように糸の種類や部位ごとで効果が異なるので、施術前にあらかじめ理解することで、無駄な失敗を避けられます。
効果を持続させるコツ
せっかく糸リフトの施術をするなら、効果を持続させて若々しい表情を保ちたいですよね。そこで本章では、糸リフトの効果を持続させるコツを3つ説明します。
- 治療後は大きく表情を動かさない
- 糸の挿入箇所への負担を減らす
- 糸の本数を増やす
治療後に大きく表情を動かすべきではない理由は、治療後すぐは挿入した糸が皮膚と馴染まないためです。大きく口を開けるなど表情を過剰に動かすことで糸の挿入位置がズレて、うまくリフトアップの効果を発揮できない可能性があります。特に治療後1週間ほどは糸がズレるリスクもあるため、表情を大きく動かさないことが大切です。
糸リフトの効果を持続させるには、糸の挿入箇所への負担を減らすことも重要です。糸の挿入箇所に強い圧がかかると、糸が切れる場合があります。特にセルフで行うフェイシャルマッサージや洗顔でゴシゴシ洗うなどは、糸が切れるリスクを高めるので避けましょう。なお治療後でなくても皮膚への強い刺激は肌への負担を強め、たるみを進行させます。普段から肌への強い圧は控えることが大切です。
効果を持続させるには、糸の本数を増やすのも効果的となります。挿入する糸を増やすことで、よりたるみを引き上げやすくなるからです。例えば一般的に糸リフトは両頬で4~8本程度の糸を使用しますが、本数が少ない状態では「線」でたるみを引き上げている状態になります。
しかし挿入する糸の本数を増やすことで、「面」でたるみを支えられます。そのため、結果的に長期的なリフトアップの効果が期待できます。なお挿入する糸の本数については、患者様の肌の状態により異なるため、施術前にしっかり医師に相談しましょう。
まとめ|糸リフトで理想の若々しい表情を手に入れよう
本記事では、糸リフトの効果や持続期間、糸リフトの効果を持続させるコツを説明しました。糸リフトの効果をまとめると、下記の通りです。
- たるみ改善
- リフトアップ効果
- 肌質改善
- 美肌効果
糸リフトは、切開リフトと違い、傷跡が残る心配がありません。メスを使わずにリフトアップ効果や美肌効果を期待できるため、非常に人気の施術となります。また施術時間も短期間なので、初めての方でも行いやすい施術です。
しかし糸リフトは種類や部位によって持続時間や効果が異なるため、あらかじめ自分の目的に合った施術方法を理解することで、施術後の失敗を避けることが大切です。
また施術するクリニックによっても、糸リフトの技術や経験が異なります。例えば経験の少ない医師が施術をすることで、糸が浮き出るなどのリスクがあります。そのため糸リフトの施術を受ける時は、医師の経験や実績、カウンセリングの質などを考慮して、信頼できるクリニックを選びましょう。
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