今、美容成分として注目を浴びているエクソソームですが、「エクソソーム」と「幹細胞培養液」は同じものだと思っている方も多いのではないでしょうか。実はエクソソームと幹細胞培養液はまったくの別もので、とても違いが分かりにくいです。今回はその違いについて詳しく解説します!
エクソソームと幹細胞培養液って同じものなの?効果に違いはあるの?
- エクソソームと幹細胞培養液の違い
- 「幹細胞培養上清液」にはエクソソームが多く含まれている
- そもそもエクソソームって何?
- エクソソームは主に3つの異なるタイプに分類される
- 幹細胞培養上清液(エクソソーム)の効果
- まとめ
エクソソームと幹細胞培養液の違い
エクソソームと似た表現で用いられるのが「幹細胞培養液」です。それによって同じものだと思っている方も多いと思いますが、実は全く異なるものです。もちろんエクソソームは細胞から分泌される物質であるため、幹細胞培養液からも分泌されます。ですが幹細胞培養液にはエクソソーム以外の成分もたくさん含まれています。つまり幹細胞培養液にはエクソソーム「も」含まれていますがエクソソームがメインに含まれているという訳ではないのです。
幹細胞培養液とエクソソームの違いは、エクソソームは「細胞の核に存在する小器官」で、遺伝子情報の保護やタンパク質の合成などの細胞内での働きを担います。
幹細胞培養液は幹細胞を培養した際に生成される「培地液」であり細胞そのものではありません。幹細胞を保護し培養させるために必要な栄養素や酵素などが含まれています。
幹細胞培養液は幹細胞研究や臨床応用において重要な役割を担い、エクソソームは「個々の細胞の生命活動に欠かせない役割を持っている」ことが違いです。
幹細胞培養上清液」にはエクソソームが多く含まれている
先ほどのお話のように幹細胞培養液にはエクソソームも入っているだけでメインではないとお伝えしましたが、「幹細胞培養上清液」にはエクソソーム配合比率を上げているため多くのエクソソームが含まれています。
幹細胞培養上清液とは幹細胞を培養し雑菌処理などをおこなった際に抽出される上澄みの液のことをいいます。まず最初に幹細胞を培養した際に幹細胞培養液が生成され、その培養液の中でも成長因子など有効成分のみを抽出したより純度の高い物質が「幹細胞培養上清液」です。
幹細胞培養液よりも高純度の物質が含まれるため幹細胞培養上清液(エクソソーム)には幹細胞培養液以上の効果が期待できます。
そもそもエクソソームって何?
私たち生物の身体はたくさんの小さな細胞で構成されています。髪の毛には髪の毛の細胞があり、肌には肌の細胞が存在します。そしてさらに一つ一つの細胞の中にはさらに細かな物質が存在します。エクソソームはその細胞から分泌される物質の一つで、エクソソームの中には多種多様な「情報」が詰まっています。
かつてのエクソソームの役割は細胞内のゴミを排出するだけだと考えられていたのですが、近年では細胞と細胞の間で「情報伝達」の役割を担っている事が分かり病気の発症、老化現象など全身に様々な影響を与えていると言われます。近年ではエクソソームのさまざまな効果が解明されてきておりエクソソームを使った疾病治療や、美容効果など注目を集めています。エクソソームの詳しい記事はこちらをご覧ください。
エクソソームは主に3つの異なるタイプに分類される
エクソソームは細胞間の中に存在する小器官であり、「細胞の機能を支える役割」を持っており様々なタンパク質や酵素を含んでいます。主に3つの異なるタイプに分類されます。
- ミトコンドリア
細胞の水素を利用して、ATPを合成することで細胞のエネルギーを供給することができます。ATP合成酵素や、酵素消費酵素などが含まれています。 - リソソーム
タンパク質の合成・分解を行うことで細胞の免疫反応やタンパク質の輸送などの細胞内の働きを担うことができます。タンパク質合成酵素や、タンパク質分解酵素が含まれています。 - パルスオーム
細胞の分解物や不要物質を排出することで、細胞内の環境を整えることができます。
幹細胞培養上清液(エクソソーム)の効果
エクソソームはどの細胞から分泌されたかによって効果や働きは変わってきます。
さまざまな由来のエクソソームがありますが、脂肪由来エクソソームや臍帯血由来エクソソームなどが代表的で、美肌効果や美容効果が認められています。当院は特に効果の高い脂肪由来、臍帯血由来のエクソソームを使用しています。
肌のターンオーバーを促す
エクソソームは肌細胞のターンオーバーを促進する効果が確認されています。肌再生や肌の生まれ変わりを意味するターンオーバーが整うことで、肌トラブルの全般を改善することが期待できます。年齢を重ねるごとに肌トラブルは一か所だけでは済まなくなってきてしまいますが、エクソソームがターンオーバーに働きかけることで肌悩み全体にアプローチすることができます。
コラーゲンやエラスチンを増産する
エクソソームは線維芽細胞というコラーゲンやエラスチンを生成する細胞の働きを活性化する作用が期待されています。コラーゲンやエラスチンは肌に潤いを与え、しなやかに丈夫にする作用があるため美肌へと導きます。
血管再生や抗炎症、免疫調整作用
エクソソームは血管再生や抗炎症、免疫調整作用にも効果を発揮します。なかなか自力では治すことの難しいアトピーにも効果が確認されており、免疫機能を調節することで炎症やアレルギー反応を制御する働きが期待されます。このような美容効果に加え健康効果など多種多様の効果を発揮するのがエクソソームの魅力の一つです。エクソソームの効果をまとめた記事があるのでこちらをご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はエクソソームと幹細胞培養液の違いについて解説しました。
エクソソームは細胞の核の中にあり、幹細胞培養液は外部の液体培地にあることが違いです。
幹細胞培養液にはエクソソームがメインに含まれている訳ではなく他の成分もたくさん含まれています。より純度の高いエクソソームを使用したい方は「幹細胞培養上清液」をおすすめします。さらに当院は幹細胞培養上清液の中でももっとも効果を発揮する、臍帯血由来のエクソソーム、脂肪由来のエクソソームを使用しています。近日中には歯髄由来のエクソソームも導入予定で、ご自身のお悩みによって使い分けることが出来るのでご興味のある方は是非一度ご相談下さい。